「月日は百代の過客にして、行き交う年もまた旅人なり。」
学生時代無理やり頭の中に詰め込んだもののひとつに、
古典の序文があって何十年経った今でも途切れ途切れに
覚えているものです。
奥の細道はここから始まります。
時々ぼくはこの序文の一節が頭に浮かびます。
「道祖神の招きにあいて、とるもの手につかず。」
芭蕉が旅に出たくて仕方なくなるのは、旅の神様に
手招きをされているからだそうです。
僕も無性に絵が描きたくなるときがあります。
そんなときはなにもかもほったらかして
絵を描いてしまいます。
「人としていかがなものか?」といった具合に
ほったらかすので少し罪悪感にも苛まれますが、
「物作りの神様に手招きにあってしまったんだ。
仕方ない。」と思うことにしています。
5月16日は旅の日。
元禄2年3月17日、今の暦で5月16日に松尾芭蕉が
「奥の細道」への旅を始めた日だそうです。
旅の日。
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